パリのセーヌ河岸

パリ市街を流れるセーヌ川は、パリに住む人々の憩いの地であると共に、パリの街としての進化と歴史を示す川です。川の近辺には、ノートルダム大聖堂、サント・シャペル、ルーブル美術館、学院宮、アンヴァリッドホテル、コンコルド広場、エコール・ミリテール、モネ（造幣局）、シャンゼリゼ通りのグラン・パレ、エッフェル塔、シャイヨー宮など、傑作の建築物が集結しています。ルーブル美術館は以前はルーブル宮とよばれる宮殿であり、ヴェルサイユ宮殿が建設されるまで、フランス王室の居城として活躍しました。
セーヌ川沿いを整備し、パリの改革を行ったのは、セーヌ県知事の「ジョルジュ・オスマン」です。1853年から1870年まで知事の座につき、ナポレオン3世の指示のもとに現在のパリの原型を作り上げました。オスマンの改革の一例として、「ルーブル宮殿」の建設、「ノートルダム大聖堂」のある小島、シテ島の改革などがあります。ノートルダム大聖堂は、6世紀の初期にパリに首都を置いたフランス初の王朝、メロヴィング朝により建設されました。また、シテ島にはステンドグラスで有名な教会、サント・シャペル、パレ・ド・ジュスティス（最高裁判所）もがあります。サン・ルイ島は高級住宅街が立ち並ぶ土地として知られています。シテ島とサン・ルイ島はセーヌ川に架けられた橋で本土と結ばれています。

【構成遺産】
・ルーヴル美術館：世界最大級の美術館で、かつては王宮ルーヴル宮として使用されていました。
・エッフェル塔：パリのランドマークの鉄骨塔。パリ万博に合わせて建てられました。
・コンコルド広場：フランス革命では「革命広場」と呼ばれ、ルイ16世やマリーアントワネットが処刑されました。
・シャンゼリゼ通り：「エトワール凱旋門」が立つパリの目抜き通り。
・マレ地区（ル・マレ）：パリの歴史地区。「オテル・ド・ロアン」と「パリ市立史料館（オテル・ラモワニョン）」が併せて登録されています。
・パリ市庁舎（オテル・ド・ヴィル・ド・パリ）：フランス革命時に市民軍が占拠し、自治政府が置かれた場所。
・カルーゼル凱旋門：ナポレオン1​世が初めて建てた凱旋門。（※パリで有名なシャンゼリゼ通りに立つのは、エトワール凱旋門）
・チュイルリー宮殿：ルーブル美術館の隣にあるフランス王室の宮殿のひとつ。
・マドレーヌ寺院：キリストゆかりの聖女マドレーヌ（マグダラのマリア）を祀った寺院。
・グラン・パレ：パリ万国博覧会のメイン会場として建設された建築物。現在はナショナル・ギャラリーになっています。
・プティ・パレ：グラン・パレの向かいにあり、同じくパリ万国博覧会で使用されました。現在はプティ・パレ美術館として、パリ市所有の作品を展示しています。
・シャイヨ宮：パリ万国博覧会に合わせて建てられたネオ・クラシック様式の展示用宮殿。内部には、人類博物館、国立海洋博物館、フランス文化財博物館、​水族館などがあります。
・オルセー美術館：モネなど印象派の画家の作品を収蔵する美術館。
・ブルボン宮殿：18世紀に建てられた国会議事堂。
・アンヴァリッド：ナポレオンの墓がある国立廃兵院。
・シャン・ド・マルス公園：エッフェル塔を真正面に望む市内の公園
・エコール・ミリテール（陸軍士官学校）：ナポレオンが卒業した国定史跡の陸軍士官学校。
・エッフェル塔：パリ万国博覧会のために建てられた鉄骨塔

シテ島
・ノートルダム大聖堂
・パレ・ド・ジュスティス：最高裁判所。以前は王宮として使われていました。
・サント・シャペル ：ステンドグラスで有名な教会。
・コンシェルジュリー：マリー・アントワネットの独房が残る牢獄の跡です。

サン・ルイ島
・ランベール邸：ルーブル美術館やチュイルリー宮を手掛けた建築家ルイ・ル・ヴォーの作品。
・ローザン邸：ルーブル美術館やチュイルリー宮を手掛けた建築家ルイ・ル・ヴォーの作品。
・サン・ルイ・アン・リル教会：サン ルイ アン リル通りにあるバロック様式の教会。

セーヌ河にかかる橋
・ポン・ヌフ：パリ最古の橋。
・アレクサンドル3世橋：パリで最も美しい橋と言われています。